2003年07月30日
川俣晶の縁側過去形 本の虫感想編 total 4622 count

ガンダムエース 9月号 角川書店

Written By: 川俣 晶連絡先

 時間がないので、ちゃんと読んだのは、オリジンと、トニーたけざきさんのと、北条晶さんのだけ。

 オリジンは相変わらず良い味を出してますね。特に扉絵が凄い。半身を起こしたグフを、横の建物から身体を少し出してそれを見ている民間人。モビルスーツと人間を1つの絵の中にきっちり納めるのはサイズ比から難しいのですが、半身を起こしているという状況と、横長のテレビ画面ではなく縦長の紙面という条件が合わさって、上手く構成されたものでしょうね。

 それからトニーたけざきさんの作品は、「ランバ・ラルとうかつな仲間達がゲリラ戦で攻めて来たぞ!」という言葉だけでももう大笑い。このノリは素晴らしすぎます。どこかで見たような子供向けの何かの作品っぽい雰囲気だし。それから、悪霊のレイも最高。

 北条晶さんの作品は、名前を覚えて貰えないジョブジョン、という悲哀がたまりませんね。何しろ、膨大にふくれあがったガンダムワールド云々ではなく、ファーストガンダムのテレビシリーズ内のネタで勝負してくるところが、良いところですね。トニーたけざきさんの作品もそうですが。ここまで来ても、まだネタとして使えるだけの懐の深さを持つファーストガンダム、おそるべし、といったところでしょうか。